2013年2月15日金曜日


有名な「エビングハウスの忘却曲線」について紹介すると、ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスの実験により忘却曲線は導きだされました。この実験は無意味な13の言葉を2回正しく言えるように記憶させ、その後時間の経過とともに、それらの言葉の再生率を調べたものです。
 その結果、9時間後まで急激に忘れ、再生率がさがるものの、その後は緩やかな忘却で再生率は緩やかに低下するというものでした。
 エビングハウスの実験は、無意味な言葉を対象としているので、理論的な学習については単純適用できないとは思いますが、初期段階で多く忘れ、その後に残った知識はあまり忘れないというのは、自分の経験則からしても妥当な結果だと思います。

 それでは、対策としては、効果的に記憶に残すためにはどのようにしたらよいのかについて、教育心理学者のT・ブザン、P・ラッセンの研究が重要な示唆を与えてくれます。
 彼らの研究では、45分が学習した後、10分後に5分間、1日後に5分間、1週間後に3分間、1ヶ月後に3分間、半年後に3分間の復習が効果的で、間隔を空けることにより、少ない復習時間でも効果的に長期記憶となり想起が簡単になるという結果が出ています。これは分散学習といい、記憶に関する「レミニセンス現象」によるものですが、これについてはいつの日にか・・・・
 

 まず、心構えとして一部の方を除いて、1回ですべてをマスターできると思わない点が重要です。1回目で覚えられないというのは当たり前で、心理的に追い詰められたり苦悩する必要はありません。
学習は講義を受けて、問題集をやるというオーソドックスな手法を前提とすると。

1 講義終了後(当日)
 すぐに今日やった講義の内容を復習する、学習項目と重要ポイントをチェックするだけで十分です(10分くらい)、友達とやった内容を話すだけでも効果があるでしょう。

2翌日
 該当過去問を解く、この際にはすべてできればいいのですが、時間がない場合には、簡単な問題のみでもいいでしょう、少なくても数問は解きましょう。また難しい論点の場合には問題集を読むだけでもかまいません。重要なことは講義と復習をマッチアップさせ、講義内容が本試験でどのように出題されているのか、どこが出題されているのかを把握します。
 さらに、その際に次回の復習する自分に向けてメッセージを書いておきましょう、これにより、次回の復習時間が短縮されます。たとえば数的であれば、この公式を知らなかった、この条件を使えなかった等、必ず解けなかったポイントがありますからそれをヒントとして書いておきます。経済であれば、計算手続きや、用語の意味がわからなっった等を書いておきます。
 さらに、1週間後のスケジュール帳にやった内容を記入しておきましょう。

3一週間後
 一週間後にしっかり解けるかどうかを確認します。ここでできなかった場合には、今一度考え・調べ、次回に向けた簡潔なメッセージ・ヒントをつけておきましょう。難問奇問はやらなくていいですよ・・・

 あとは個人的なタイミングでどんどん回転させていきます。
あくまで理想論ですが、そろそろ効率性を考えて学習する時期です、取り入れられるものはどんどん取り入れてがんばってみましょう。